スマホを機種変更する際、LINEのアカウントやトーク履歴の引き継ぎが気になる方は多いでしょう。特に「PINコード(6桁など)」の入力を求められたときに、「このPINコードって今回限りの使い捨て?それとも後でも使えるの?」と疑問を感じるケースがあります。
本記事では、LINE公式の説明・実務での注意点・FAQ形式での疑問解消を交えて、PINコードの「使用回数」「有効期間」「再利用可否」に関して徹底解説します。
結論(先に言います)
結論から言うと、LINEの「引き継ぎ用/バックアップ用PINコード(6桁)」は “今回限り使えば終わり” という性格のものではありません。正確には以下のような性質があります。
-
「事前に設定しておくバックアップ用PINコード」は、機種変更などでトーク履歴を復元する際に入力を求められるものです。 Impress Watch+3LINEガイド+3LINEガイド+3
-
このPINコードを使ったからといって “以後一切使えなくなる” というわけではなく、設定されたPINコードは引き続き有効な状態で残り、必要な場合に再度入力が可能です。
-
ただし、「旧端末が手元に無い」「バックアップを取っていない」「異なるOSへ移行」などの条件によって、トーク履歴の復元可能範囲や制限があるため、“使える/使えない”の判断には注意が必要です。
-
また、PINコードを入力するのは「トーク履歴の復元を行う際」に限られ、それ以外の通常の引き継ぎ(アカウントだけ)では必須でない場合があります。 アプリオ+1
以上を踏ま、本記事では細かく“何回使えるか”“いつ使うのか”“何に注意すべきか”を順に整理します。
目次
-
PINコードとは何か?
-
どういう場面で入力を求められるか
-
「今回限り」なのか?使い回しは可能か
-
有効期間・再設定・変更はできるか
-
OS間/同OS間の引き継ぎ時の条件
-
よくある失敗パターンとその対策
-
PINコード以外に準備すべき項目
-
まとめ
-
FAQ(よくある質問と回答)
1. PINコードとは何か?
LINEが提供する「バックアップ用PINコード」とは、万が一旧スマホが手元にない、あるいは操作できない状況でトーク履歴の復元を行うための予備的なセキュリティ手段です。
公式ガイドでは、「スマホの紛失・故障など、利用していたスマホが使用できない場合に、新しいスマホでトーク履歴を復元する際、事前に登録したPINコードの入力を行います」 と説明されています。 LINEガイド
具体的には:
-
LINEバージョン12.13.0以上で利用可能。 LINEガイド+1
-
旧端末が使用できない場合、事前にこのPINを設定していると「直近14日間分のトーク履歴」が復元できる。 LINEガイド+1
-
同じOS間かつバックアップを取っている場合は、さらに「バックアップ分の復元」が可能。 LINEガイド
したがって、PINコード=「トーク履歴復元のための6桁数字」という理解で問題ありません。
2. どういう場面で入力を求められるか
PINコードが入力を求められる典型的な場面を整理します。機種変更/スマホ故障/紛失など、引き継ぎ状況によって若干異なります。
主な場面
-
旧端末が手元にある場合、かつ「かんたん引き継ぎQRコード」を使える状況 → PINコード不要なことがあります。 LINEガイド+1
-
旧端末が手元にない、もしくは操作できない状態の場合 → 「バックアップ用PINコード」が登録されていると、復元操作の中で入力を求められます。 Impress Watch+1
-
OSをまたぐ引き継ぎ(例えば iOS → Android、Android → iOS)や、バックアップを取っていない場合 → PINコードを活用して直近14日分のトークを復元可能なケースがあります。 LINEガイド
引き継ぎの流れ(簡略)
-
新端末にLINEをインストールし、「ログイン(電話番号認証)」を行う。 LINEガイド
-
トーク履歴を復元するための画面が表示される。
-
旧端末があればQRコードによる引き継ぎを使うのが手軽。旧端末が使えなければ、「事前設定したバックアップ用PINコード」の入力を促される。 アプリオ+1
-
入力完了後、復元可能なトーク履歴の期間や範囲が表示される。条件によって「直近14日分」「それ以上」などが異なります。 Impress Watch
このように、PINコード入力は「トーク履歴を復元したい時」に限定されており、単にアカウントを移すだけであれば必ず求められるわけではありません。
3. 「今回限り」なのか?使い回しは可能か
ここが冒頭の質問「今回限りの使用か?」に対する核心部分です。結論を再確認しつつ、細かい条件も整理します。
使い回しについて
-
登録されたバックアップ用PINコードは一度入力したから 無効になる/消える という仕様ではありません。つまり、将来また同じアカウント・同じ端末(もしくは別端末)でトーク履歴を復元する必要が生じた時に、同じPINコードを入力できる可能性があります。
-
したがって、「1回だけしか使えない」ため使い捨て、という考えは誤りです。
-
ただし、「機種変更毎に別コードを登録し直す」ことも可能であり、利用者が変更することによって新しいコードに更新される仕組みがあります。実際、記事「PINコードを忘れた?」では、旧端末でPINの確認/変更手続きを紹介しています。 アプリオ
注意すべき「範囲」
ただし、使える範囲・条件には次のような制限があります。
-
PINコードが入力できる場面=トーク履歴復元の場面であるため、アカウント引き継ぎだけであれば使用しない可能性があります。
-
復元可能なトーク履歴の期間には制限がある(直近14日分など)ため、PINコードを入力しても “全ての過去トーク履歴” が復元できるわけではありません。 Impress Watch+1
-
PINコードを正しく入力しなかったり、旧端末が完全に使えない状態でバックアップも取っていなければ、トーク履歴を引き継げない可能性があります。 アプリオ+1
実務上の活用
-
機種変更を頻繁に行う方や、旧端末を手元に残さずに交換・下取りしてしまう方は、PINコードを「登録しておくだけ」で備えになります。
-
万が一、旧端末が故障・紛失してアクセスできない状況になった際には、PINコードが “最後の予備手段” となるため、有効な状態にしておくことが推奨されています。 LINEガイド+1
-
ただし、これだけで安心というわけではなく、バックアップを定期的に取っておく・メールアドレス/パスワードを登録しておくなど、複数の準備を併用すべきです。 LINEガイド
4. 有効期間・再設定・変更はできるか
使い回し可能とのことですが、「いつまで有効か」「再設定できるか」についても確認しておきましょう。
有効期間について
公式説明では明確に「このPINコードが何日間有効か」という記述はありません。ただし、次のような記述があります。
「事前にバックアップ用の6桁のPINコードを登録することで … 直近14日間分のトーク履歴の復元ができます」 LINEガイド+1
この「直近14日間分」というのは、トーク履歴の “量” の範囲であり、PINコード自体が14日間で無効になるわけではありません。
つまり、PINコードは登録後、機種変更などで引き継ぎ操作を行うまで “待機” 状態にあり、期限切れのように勝手に無効になる仕様は確認されていません(公式にはそのような案内はありません)。
再設定・変更可能か
はい、変更可能です。例えば記事では「PINコードを忘れた?変更する方法」について以下のように述べています:
「ホーム〉設定〉トークのバックアップ〉バックアップ用のPINコード」をタップし、生体認証をおこないます。これで設定済みのPINコードを確認(表示)できます。…変更も可能です。 アプリオ
したがって、利用者が任意にPINコードを変更することが可能です。これにより「使い回し」ではありますが、必要に応じて “新しいコード” を登録し直すこともできます。
実務的な運用上のポイント
-
機種変更や旧端末の処分を行う際には、旧端末でPINコードを確認・変更しておくのが安心です。
-
PINコードを忘れた・記憶していない状態で機種変更を行うと、旧端末が手元に無いとトーク履歴の復元が難しくなる可能性があります。 アプリオ
-
定期的にPINコードを見直し、新機種にするたびに「確認・変更」しておくと、セキュリティ面でも安心です。
5. OS間/同OS間の引き継ぎ時の条件
PINコードの利用・有効性を理解するためには、引き継ぎ時のOSの種類(同OSか異OSか)やバックアップ取得の有無なども重要です。
同OS間(iOS ⇔ iOS、Android ⇔ Android)
-
旧端末でトーク履歴のバックアップを取っていれば、新端末でもそのバックアップファイルを使って“より多くのトーク履歴”を復元できる可能性があります。 LINEガイド+1
-
この場合、PINコード入力が不要かどうかは旧端末が手元にあるか/QRコード引き継ぎを使えるかによって異なります。
-
旧端末が手元にあり、QRコード引き継ぎが使える場合 → PIN不要なことが多い。 LINEガイド+1
異OS間(iOS ⇔ Android)
-
OSをまたぐ場合、トーク履歴の完全引き継ぎには制限があります。公式では「直近14日分」のみという記述があります。 LINEガイド+1
-
このようなケースでは、旧端末が手元に無い、またはQRコード引き継ぎが使えなければ、事前にPINコードを登録しておくことが特に重要です。 Impress Watch+1
バックアップ取得していない場合
-
旧端末でトーク履歴のバックアップを取っていない場合、そして旧端末が手元に無い場合 → 復元できる範囲が「直近14日分」に限定される、あるいは復元できない可能性があります。 アプリオ+1
-
トーク履歴を失わないためには、「バックアップ取得」「PINコード登録」「メール/パスワード登録」などを事前にしておくことが推奨されます。 LINEガイド
6. よくある失敗パターンとその対策
以下に、実際にユーザーが陥りやすい失敗例と、その回避策を整理します。
失敗パターン1:旧端末を先に下取り・初期化してしまった
-
旧端末を売却・譲渡・下取りのために初期化してしまい、LINEの引き継ぎができる状態ではなくなった。
-
対策:機種変更前に「トーク履歴のバックアップを取得」「PINコード登録」「QRコード引き継ぎの準備」が完了しているかを確認。必要なら機種変更後も旧端末を一定期間保管しておく。
失敗パターン2:PINコードを登録していなかった/記録を忘れた
-
引き継ぎの際にPINコード入力を求められたが、登録していなかった、あるいは覚えていなかった。
-
対策:旧端末で「設定 ▶ トークのバックアップ ▶ バックアップ用PINコード」で登録・確認を行う。記事でも「設定/変更が可能である」旨記載されています。 アプリオ
失敗パターン3:トーク履歴のバックアップを取っていなかった
-
引き継ぎ操作は完了したが、トーク履歴が消えてしまった。
-
対策:定期的なバックアップを「自動」に設定することが推奨されています。公式記事でも「自動バックアップを設定しよう」という項目があります。 LINEガイド
失敗パターン4:異OS間の移行で全履歴を引き継げなかった
-
iOS→AndroidなどOSをまたぐ場合、全トーク履歴が引き継がれず「直近14日間分」だけだった。
-
対策:異OS間の移行ではあらかじめ条件を把握しておく。もし「旧端末が使えない」「バックアップを取っていない」状況なら、14日以内のデータならまだ復元可能、という前提で運用を考える。 LINEガイド+1
7. PINコード以外に準備すべき項目
PINコードは確かに重要ですが、これだけで安心とは言えません。次の項目も必ず準備しておきましょう。
① メールアドレス・パスワード登録
旧端末でも新端末でも、LINEの「アカウント▶メールアドレス/パスワード」の設定を済ませておくことが必須です。公式でも「メールアドレス・パスワードは必ず登録しよう」と明記されています。 LINEガイド
② トーク履歴のバックアップ取得
・手動バックアップ:旧端末で「設定▶トークのバックアップ▶今すぐバックアップ」を実行。
・自動バックアップ:設定画面で「バックアップ頻度」を選び、定期実行できるようにしておく。 LINEガイド
③ QRコード「かんたん引き継ぎ」の準備
旧端末と新端末が手元にある場合、QRコードによる引き継ぎが最も手軽です。これを使える場合はPINコード不要になるケースもあります。 LINEガイド
④ 電話番号・ログイン情報の確認
機種変更・携帯キャリア変更の際は電話番号が変わる可能性もあります。LINEアカウントの引き継ぎには、電話番号認証・SMS認証が絡むため、旧端末で番号変更しておくことも有効です。 LINEガイド
⑤ OSバージョン・LINEバージョンの確認
旧端末・新端末ともに、LINEバージョンおよびOSが公式条件を満たしているかを確認しておきましょう(例:LINE12.10.0以上、iOS14以上、Android7以上など) LINEガイド
8. まとめ
以上を総合すると、LINEの引き継ぎ用・バックアップ用PINコードについては以下のように理解できます。
-
PINコードは「一度だけしか使えない」ということはなく、登録しておけば引き継ぎ時に都度使える可能性がある。
-
ただし、「いつでも・どんな状態でも」無制限に使えるわけではなく、旧端末の有無・バックアップ状況・OS間の移行かどうかなど、条件によって復元できる範囲が変わる。
-
機種変更・スマホ紛失・故障などの際、トーク履歴を失わないためには「PINコード登録」「バックアップ取得」「メールアドレス/パスワード登録」「QRコード引き継ぎ準備」の4点を併用することがベスト。
-
PINコードを登録しておくことで、旧端末が手元に無い状態でも「直近14日分のトーク履歴」が復元できるという仕組みがあります。 Impress Watch
-
利用者としては、機種変更の際に「旧端末のLINEをログアウト・初期化する前に引き継ぎ準備を済ませる」ことが最も安全な運用です。
9. FAQ(よくある質問と回答)
Q1. 「このPINコードは何回でも使えるの?」
A1. はい。登録されたPINコードは“この機種変更だけ”という使い捨て仕様ではなく、登録状態が維持されていれば、次回以降も引き継ぎ時に入力できる可能性があります。ただし、利用状況により再設定されることもあります。
Q2. 「PINコードを入力したら無効になるの?」
A2. いいえ。入力した後で無効になるという公式の記述はありません。入力してトーク復元を行った後も、必要に応じて同じコードで再度入力できる可能性が高いです。ただし、コードを変更した場合は新しいコードが有効になります。
Q3. 「古いスマホが手元にない場合でも大丈夫?」
A3. はい。ただし条件があります。旧端末が手元にない場合でも、事前にPINコードを登録しておけば「直近14日分のトーク履歴」が復元可能です。 LINEガイド+1ただし、バックアップを取っていない・異OS間で完全な履歴移行を期待している、という状況では復元できない可能性があります。
Q4. 「異なるOS間で機種変更すると全部のトークは引き継げないの?」
A4. はい。OSをまたぐ(iOS→Android、Android→iOS)場合、全てのトーク履歴引き継ぎには制限があります。公式では「直近14日間分のみ」などの条件が記載されています。 LINEガイド
Q5. 「PINコードを忘れたらどうする?」
A5. 旧端末が手元にある場合、設定画面からPINコードを確認または変更できます。 アプリオ 旧端末が無い状況では、バックアップが取れていなければトーク履歴を失うリスクがあります。
Q6. 「新しい機種変更したら毎回PINコードを作り直すべき?」
A6. 定期的に変更しても差し支えありません。セキュリティ観点から、旧端末の処分や下取り時にはPINコードの変更を行うのもおすすめです。
以上で、LINE機種変更時の「引き継ぎ用PINコード」の使い回し可否・意味・注意点を網羅的に解説しました。機種変更をスムーズに、かつトーク履歴を失わずに済ませるための備えとして、この記事が参考になれば幸いです。